ジャズフェスティバルをそのまま記録した映画「真夏の夜の夢ジャズ」……だったか?
チコ・ハミルトンクインテットの一員で登場しているアルトサックス、フルート、バスクラリネットを自由自在に吹きまくるドルフィーさんが登場するのですが……実はドルフィーさん、僕の憧れの人です‼️
彼はアルトサックスもバスクラリネットも艶があって瑞々しい良い音で歌いまくる……その上フルートを吹くとまるで始めてフルートを持った人が息もつかさず吹き続け歌いまくるように僕には聴こえた。全くユニークな存在です。
……というのは僕はクラシックのフルートを勉強していたので、彼の音の出し方や音の作り方等、クラシックとは全然違うアプローチで吹く音にしても音程にしてしてもお世辞にも上手いとは僕は感じなかったのだが、彼のフルートを聴いていると、そんな常識的な事を超越している音楽を感じる。自然界にある鳥の鳴き声、風の音そのものだったりを感じてしまう。
「ラストデイト」の「You don’t know what love is」を聴いた時は本当にショックでした‼️
どういう勉強をすればこういう演奏ができるのかまるでイメージがわかないし、わからないのです。謎………鳥が鳴いているようなフレーズで延々と吹きつずける……謎?
僕はジャズフルーティストになる前、現代音楽の分野でも「ヴァンドリアン」というグループに参加していたのですが、ドルフィーさんのフルートは正にジャズなのですが、現代音楽に共通するような非常に斬新なものを感じてしまう。
「Out to. Lunch」の中に僕の敬愛する現代音楽で有名なセべりーノ・ガッゼローニさんの
名前がタイトルになってる曲があるのに気がついた。きっとドルフィーさんは現代音楽を意識していたのだろうと思った。
外国のプレイヤーと一緒に演奏する時、度々「どのプレイヤーに影響を受けたんだい?」……とよく聞かれるのですが、決まって僕は「エリック・ドルフィー」…と答えるのですが、
「冗談だろ?」……って必ずいわれるのです。
ドルフィーさんは、ユニークな素晴らしいプレイヤーなんですけど…………