10月に入り、桐朋短大の授業が学園祭などで、2週ほど休講になった。…これ幸と、休日何処かへ行って遊ぼうと、情報誌など調べていたら…何と、ここ横浜にも寄席がありました!
桜木町から目と鼻の先にある「横浜賑わい座」…早速、カミさんと娘・果林を連れ3人で桜木町へ行ってみました。この日の出演は春風亭昇太さん桂雀三郎さんの二人会…昇太さんは先日浅草演芸場で聴きましたし、雀三郎さんも生で聴くのは初めてで…もう大変楽しみでワクワク状態。
最近、日曜日の夕方のテレビ番組「笑点」に出演している昇太さんは2席ほど語った。
僕らの座席は2階席だったのだが、早口で語る時とユックリ語る時の時差や、声量の変化のニュアンスも充分聴こえてくる。まるで目の前で語っているようで本当に話が判りやすかった。何より、タイミングや間…それが実にバッチリで、ここぞ…という時はガガーっとプッツン状態でしゃべくりまくる。
聴き手に細かい所まで伝える・・・という事がものすごく大事というのが伝わってくる。
本当に一席の話のバランスが良いし…全て音楽と同じで僕は本当に勉強になった。
しかも、二席とも僕は聴いたことが無かった話なので、昇太さんのオリジナルなのだろうか??
やはりこの昇太さんともう一人、芸達者な林家たい平さんは若手では楽しみな噺家さんだ。
さてもう一人の噺家、雀三郎さんは話口からして、多分亡くなった枝雀さんのお弟子さんなのだろうか?
僕は神田の生まれで基本的に江戸弁の話が好きなのだが、30歳になるまで大阪の噺家さんの落語はよく判らなかった。
ある時、大阪出身のジャズミュージシャン大森君と話している時、彼は「落語は上方(大阪方面)ですよ!」…と彼が言った。僕にはどうしても上方落語の良さが判らないので、大森君と「東京&大阪の落語」について語り合ったのだが、…結果、どうも育った環境や文化、言葉によるのではないか…という事に気がついた。
確かに大阪の言葉で育っていれば、大阪弁の語り口の方が判りやすいでしょうしね。
関東で育った僕はやはり、東京弁の言葉の間や語り口が聞き易い。僕が30歳までは…
確か30歳くらいであったか、桂枝雀さんの落語全集(4巻)のテープをある雑誌社の方からプレゼントされた。…で、このテープを聴いて、文句無く僕は笑い転げた。
それからというもの、関東でも語られているものと同じタイトルの枝雀さんのテープを買いこんで聴きあさった。
…で、結果、僕は枝雀さんを好きになって以来、上方(大阪)落語も大好きになってしまった。
大阪落語のタイミングが判ってくると、これが結構関東には無い面白さがあって面白い。
この日の雀三郎さん、昇太さんとは対照的な間とおかしさがあって本当に面白かった。
是非又、横浜賑わい座へ来ようとカミさんと話し合った。
これってやはり音楽も同じなんでしょうねえ。
僕は中学生時代にクラシック音楽と出会い、熱中…結果、芸大の附属高校に入り、チョットしたきっかけで、それまでキライだったジャズと出会い、ビートルズと出会い、BSTやシカゴと出会い、邦楽と出会い…結果、様々な音楽が僕の周りにある。今、そのそれぞれの音楽の違う良さを楽しんでいる僕がいる。
本当に面白いですねえ!!