ウェストコーストのカラッとしたアンサンブルが何とも………

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アンサンブルアレンジをされたバンドのサウンドが気持ちいい!

学生時代より僕はチェット・ベイカーアート・ペッパー、ビル・パーキンス、ショーティ・ロジャースといったウェストコーストのミュージシャン達のアンサンブルジャズが大好きなのですが、そのサウンドアメリカ西海岸ロスアンゼルスの気候のようにカラッとしていて気持ちいい、皆さん音色が綺麗、それでいてプレイヤーの皆さんはアドリブプレイヤーとしても素晴らしく、達人達による3管や4管のアレンジによるジャズなのです……未だに僕は日本ではそうしたウェストコーストスタイルのジャズを聴いた事が無いし僕自身実際に経験したこともないのです。

これは僕としては心残りでねえ…………

日本ではどうもウェストコーストジャズのサウンドは人気が無いようで、ピアノレスの三管や四管のバンドは聴いた事がない。確かに生粋のジャズファンは達人のアドリブ聴きたいという欲望があるのはよーくわかるのですが………アンサンブルをやりたい人があまりいないようなのです。

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レニー・ニーハウスのクセが全く無いアンサンブルジャズ

大阪の大森くんに聴かされたレニー・ニーハウスに至っては日本で知っている方は殆どいない。ジャズっぽい節回しを嫌うかのように淡々と綺麗な音でアンサブルを楽しむ。

 

ウェストコーストのこの話とは別に……僕は昔、ギル・エヴァンスさんのビックバンドに参加させて頂いた時に、彼の木管楽器を多用した斬新で新鮮なアンサンブルのサウンドは忘れられない思い出なのです。又、佐藤允彦さんの5管+ピアノトリオの「ランデューガ」は本当に斬新なアレンジで、ピアノを弾きながら指揮をする佐藤さんはカッコよかったし、僕も凄く楽しかった。そう言えば、ミスタールパンこと大野雄二さんの4管のバンドも凄く楽しかった!

(U-tubeで観られるようですよ)

 

 

 

僕が学生時代よく聴いたアルト奏者バド・シャンク

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学生時代よくラジオから流れていたバド・シャンク

学生時代、ラジオの深夜音楽番組やFEN等からよく流れていたジャズ&ポップスのアルト奏者バド・シャンクが耳に入る機会が増えてきた。

彼はもちろんジャズアルト奏者なのだが兎に角様々な音楽シーンに登場する。

自分のカルテットでのコンサートやアルバムは勿論、トランぺっトのチェット・ベーカーと組んでアメリカンポップスの曲やビートルズの曲を入れたアルバム「カルフォルニア・ドリーム」「ミッシェル」といったアルバムや、オーボエ&テナーサックスのボブ・クーパーと組んでフルート&オーボエでの室内楽のようなジャズをやったり、

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ギターのローリンド・アルメイダとのバンド「LA4」

ギターのローリンド・アルメイダと組んだバンド「LA4」ではブラジル音楽(ショーロやボサノヴァ)をやったりビックバンドをバックにソロアルバムを作ったり、クラシックのオーケストラと共演したり、インドのラヴィ・シャンカールとセッションしたり、ミッシェル・ルグランとのアルバム等……本当に多彩な活動をしていた方です。

僕も何処かで彼のように色々な世界の音楽を自分流に演奏する事は潜在意識として夢として持っていたのかもしれない。

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サックスセクションのアルバムやミッシェル・ルグランとのアルバム。

気がつけば、彼は晩年、情熱的にジャズに没頭しカルテットのアルバムを何枚も残していた。

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この時期は殆どフルートは吹かずにアルト奏者一本で通していた。

 

先日アルソ出版の和泉まどかさんが「ザ・フルート」の取材に!

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録音に使った楽器です。

先日、アルソ出版の和泉まどかさんが「ザ・フルート」の取材の為、拙宅までいらっしゃいました。   当然、FONTE の新作「Mikazuki にも触れると思います。

「前回の取材から8年…僕は色々ありまして……………」と多々お話しさせて頂きました。

来月の「ザ・フルート」には、この時のトークが掲載されているはずです。

皆さま、お楽しみに‼️

貞夫先生曰く「アルトはパーカーに始まりパーカーで終わるような気が…………」

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やはり貞夫先生が言う通りパーカーは素晴らしい‼︎

僕は貞夫先生のアレンジコースのクラスの皆さんの飲み会に参加した時、先生は「アルトはパーカーに始まりパーカーで終わるような気がするんだ……」と言っておられた。

「僕はチャーリー・パーカーを聴いたことがない。」と先生に申し上げると「じゃあ、ウィズ・ストリングスを買って聴いてごらん。」との事。「今まで買ったレコードを売ってでも買った方が良い」との事。半信半疑ではあったが、後日、早速「エイプリル・イン・パリス」と「マッセイホールのクインテット」と言うパーカーのアルバムを買った。

この二枚のアルバムを聴いた時、本当に衝撃的で凄く感動したのを覚えている。

古〜〜い時代のアルバムにもかかわらず凄くスリルもあり新鮮でしかも良く歌う……本当に素晴らしいと思った。

なるほどパーカーは凄い‼︎

後から続くプレイヤーはそれはそれは彼に影響されるはずですよ。

ジャッキー・マクリーンやバッド・シャンクもあちこちにパーカーのフレーズを感じる。

ソニー・スティットも殆どパーカーのソックリさんと言っても良いぐらいあちこちにパーカーのフレーズが出てくる。

僕は後に好きになるエリック・ドルフィーでさえもパーカーさんの影響を感じてしまう。

巨匠モーツァルトといいジャズ界の巨匠パーカーさんといい……素晴らしい才能に秀でている方は長生きは出来ないのだろうか…………⁇

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ソニー・スティットのアルバムの中から

 

 

 

林りり子先生の門下生の先輩に渡辺貞夫さんがいらっしゃるそうで………

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チャーリー・マリアーノさんのアルバムを探し廻る

大学に入っても定期的にフルートの林りり子先生の所に通っていた僕は、同門の先輩に凄い方がいらっしゃる事を知りました。林先生曰く「私の弟子に貞夫……ってジャズプレイヤーがいるのよ。」エッ…………ビックリしましたねえ……

早速、帰国していた渡辺貞夫さんの音を聴きたくて当時、芸大生だった僕は東銀座にあった「ジャズギャラリー8エイト」と言うジャズクラブへ幾度となく通いました。

その頃、僕はチャーリー・パーカーなどと言うモダンジャズ創始者みたいな人は知らなかったし、コルトレーンに至っては全く知りませんでした。

貞夫先生はアルトサックスでテナーサックスのソニー・ロリンズみたいなイディオムで吹きまくるんですから、それはそれはビックリでした。当時、早速貞夫先生のバサノヴァやビックバンド・ニュー・ハードとのアルバムとを買って毎日きいておりました。

その後、僕は貞夫先生が教えるヤマハの教室でアレンジを教えてもらう事になります。

その後、チャーリー・マリアーノさんが参加する貞夫先生のクインテットのバンドも何回か聴きに行ってマリアーノさんのあまりの新鮮なアドリブのフレーズに感動しました。

 

早速マリアーノさんのアルバムを買いに行ったのですが、当時日本にマリアーノさんのリーダーアルバムが無くて、エルヴィン・ジョーンズの「ディア・ジョンC」マッコイ・タイナーの「ライブ・アットニューポート」等、サイドで演奏しているマリアーノさんの演奏は本当に十分堪能できるものでした。

貞夫先生がなんでマリアーノさんを日本に呼んでまで一緒に演奏していたか……なるほどと思いました。(そう言えばマリアーノさんは秋吉敏子さんの前のご主人です。)

50年経った現在、当時のマリアーノさんのリーダーアルバムも何枚か買う事が出来ました。

最近ではクラシック系のアルバムをリリースしたりしてますが新たな境地に達しています。

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いよいよ今週水曜9月16日にFONTE の4枚目のアルバムリリースです‼︎

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アルバムが到着しました‼︎

いよいよ今週水曜日9月16日にFONTE の4枚目のアルバム「Mikazuki」がリリースされます。      思った通りナカナカ良い音に仕上がっております。

一曲目アルトフルートで静かにはじまりますが、  一曲一曲個性が違うけれど、心にスッと入ってくる表現で繋がった絵画が飾られたギャラリーを観ているよう………だそうです。(S.Bさん評)うう〜〜〜〜〜ん上手いこと言うなあ❗️

尚、新宿の村松楽器販売に(03-3367-6000)僕らのアルバム「Mikazuki/FONTE 」は置いてありますので、是非お買い求め下さればと思います。

大学三年生になりピッコロを買わずアルトサックスを購入。

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マクリーンは最高やで!

大阪の大森君の友人で名前は忘れたが、車の中にセルマーのアルトサックスを常時携帯している大学生と知り合いになった。彼は「マクリーンは最高やで………」という。

ピア二スト・ソニー・クラークのアルバムにトランペットにアート・ファーマー、アルトサックスにジャッキーマックリーンの2管で真にジャズを感じさせる「クール・ストラッティン」というアルバムがあるらしい。早速買い求めたのだが、僕がそれまで聴いていた綺麗な音で端正なクールな音楽を演奏する白人のジャズとは真逆のジャズがそこにはあった。

僕は夢中になるのに時間はかからなかった。この時期、僕はフルート科にもかかわらず、ピッコロを買わずにセルマーのアルトサックスを買ってしまった。

マクリーンが吹くアドリブは音数が多くなく、凄くジャズっぽい。僕は夢中になり彼のアルバムを買いあさってコピーし買いたてのセルマーのアルトサックスで吹きまくっていた。

 

そう言えば、この時期早稲田のジャズ研の友人・ 増尾好秋君に頼まれ、当時大橋巨泉さんが司会をしていた「11PM」に出演を頼まれ一緒にボサノヴァを吹かせて頂いた。

実は当時、学校外で仕事をしているのがバレると校則で退学の憂き目にあってしまうのだが、僕はしっかりサングラスをかけ父からスーツを借りすっかり変装して出演させて頂いた。

この番組は当時綺麗なお姉さんが出演していて、僕はいそいそと当時買いたてのパウエルのフルートを持って演奏してきたのを覚えている。

50年以上前、この当時の外国の楽器はフルートもサックスも、今の五分の一くらいの価格で買えた良い時代だった。