大学三年生になりピッコロを買わずアルトサックスを購入。

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マクリーンは最高やで!

大阪の大森君の友人で名前は忘れたが、車の中にセルマーのアルトサックスを常時携帯している大学生と知り合いになった。彼は「マクリーンは最高やで………」という。

ピア二スト・ソニー・クラークのアルバムにトランペットにアート・ファーマー、アルトサックスにジャッキーマックリーンの2管で真にジャズを感じさせる「クール・ストラッティン」というアルバムがあるらしい。早速買い求めたのだが、僕がそれまで聴いていた綺麗な音で端正なクールな音楽を演奏する白人のジャズとは真逆のジャズがそこにはあった。

僕は夢中になるのに時間はかからなかった。この時期、僕はフルート科にもかかわらず、ピッコロを買わずにセルマーのアルトサックスを買ってしまった。

マクリーンが吹くアドリブは音数が多くなく、凄くジャズっぽい。僕は夢中になり彼のアルバムを買いあさってコピーし買いたてのセルマーのアルトサックスで吹きまくっていた。

 

そう言えば、この時期早稲田のジャズ研の友人・ 増尾好秋君に頼まれ、当時大橋巨泉さんが司会をしていた「11PM」に出演を頼まれ一緒にボサノヴァを吹かせて頂いた。

実は当時、学校外で仕事をしているのがバレると校則で退学の憂き目にあってしまうのだが、僕はしっかりサングラスをかけ父からスーツを借りすっかり変装して出演させて頂いた。

この番組は当時綺麗なお姉さんが出演していて、僕はいそいそと当時買いたてのパウエルのフルートを持って演奏してきたのを覚えている。

50年以上前、この当時の外国の楽器はフルートもサックスも、今の五分の一くらいの価格で買えた良い時代だった。