「余嶋研一トリオの夕べ」に招待されて浅草公会堂の裏にある大黒屋さんの四階にお邪魔して来た。
ピアノの余嶋君は僕が芸大在学中にクラリネット科の同級生で一緒にクラシックのオーケストラの授業を受けた仲でした。
在学中、彼はコルトレーンに傾倒しテナーサックスを購入し練習していたようです…。
(その頃、僕はアルトサックスを買いアートペッパーやバッドシャンク、ポールデスモント等をコピーして練習していた。)
お互い卒業してから…
ふと気がつくと、彼は当時の人気番組「11PM」に常時出演しているバンド「大橋巨泉とサラブレッズ」のピアニストになっていた。僕はびっくりしたものだ❗️
実は「11PM」出演は僕の方が早く、あれは大学3年だったか…当時早稲田のモダンジャズ研究会のメンバーと仲が良く自慢のアルトサックスを抱え一緒に練習させて頂いていた。
当時の早稲田ジャズ研のメンバーはギターの増尾好秋君。チンさんこと…鈴木良雄さん。ベースは高橋直さん…といったメンバーだった。
その増尾君に頼まれてフルートを持って日本テレビ「11PM」の収録スタジオに行き彼と一緒にボサノヴァの数曲を吹かせて頂いた。
その時、僕はまだ芸大在学中で、当時の校則では校外で仕事をすると学校を退学させられるかもしれなかった。
故に僕は黒いサングラスを掛け、目一杯変装して学校に内緒で出演してしまった。
翌日、僕のフルートの音をを知っている友人達には ほぼ バレていたのだが……(笑)
さて当日は本当に気楽なライブ形式で、余嶋君はトークも交え流石、立派にバンマスを勤めていた。
当日のドラムは市川秀雄トリオのドラム・二本柳守君で40年前彼とは市川カルテットで5年間一緒に演奏していた仲間だった。歳をとってすっかり角がとれてステキな演奏をしていた。(このバンドではテナーサックス奏者として参加しており、ナカナカフルートは吹かせて頂けなかった。)
又、漫才で一世を風靡した「おぼん・こぼん」のおぼんさんがいらしていて絶妙なトークと歌を披露して下さいました。
彼は放っておくと、ず~~~っと喋っていられるようだ。
又、彼の英語の発音がやたら素晴らしいかった。聞けばジュディ・オングさんに習ったとか……
彼はトロンボーンも吹いていたらしくフルートの事も凄く詳しかった。
大黒屋さんの室内楽シリーズも54回目とか 。
しっかり文化活動にも貢献して下さっているようです。
40年前、当時僕はクラシックのオーケストラで働いていたのだが、暮れになると浅草公会堂で「下町の第九」と銘打ったベートーベンの第九のコンサートが毎年行なわれた。
その時の昼飯は決まって大黒屋さんに入り天丼を食べたのを思い出す。