二十五弦箏制作30周年記念フェスティバル

 

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このファイルの写真は故・野坂惠子さんで二十五弦箏を最初に発案制作した方です。

先日豊洲シビックセンターで「二十五弦箏制作30周年記念フェスティバル」が開かれたのですが、この二十五弦箏を制作したのが箏奏者の故・野坂惠子先生ご本人です。

僕が芸大を卒業してすぐ現代音楽に興味を持ち演奏活動をしていた頃、その録音を通じて知り合ったカメラータ・レコードの井阪紘さんからお誘いを受け「渋谷の南国酒家で飯を食おう……」と誘われました。

行ってみると…井阪さんは僕にとっては異ジャンルの邦楽の演奏家の方々を紹介してくださったのですが、この時初めて箏奏者の野坂惠子さんとお会いしたのです。

それがきっかけで邦楽演奏家の方々と演奏する機会が増えていったのですが、何回か演奏会でご一緒するうち 僕はすっかり音楽家・野坂惠子という人にスッカリ惚れ込んでしまいました。

その頃、僕等夫婦は長女(果林)が生まれ 手狭になった東京から茨城県に引っ越したのですが わざわざその時 野坂さんは茨城の我が家にいらしてくださったのです。

その折、僕等夫婦は野坂さんに「この子を(果林)将来弟子にしてくださいね。」とお願いしておいたのですが、その時ゼロ才児の果林を抱いて下さったのを思い出します。

それから中学生になった果林は野坂先生に師事し、その後 芸大に入学したのです。

…と同時にその年から野坂先生も 芸大の講師になられたという不思議な事も起こりました。

今思えば、娘・果林が現在二十五弦箏奏者として活動出来ているのは紛れもなく野坂惠子さんのお陰なのですが、その元を辿るとカメラータレコードの井阪さんが僕を野坂惠子さんを紹介して下さらなかったら箏奏者としての中川果林は無かったかも知れません。

天国にいる野坂惠子さんと井阪紘さんには本当に感謝です‼️

今現在は野坂惠子先生の娘さんの瑞代さんが後継者として精力的に頑張っておられます。

瑞代さんはジャズで有名なアメリカはボストンにあるバークリー音楽学校出身の方で邦楽界の方々の中でも 洋楽の感覚もお持ちの素晴らしい箏奏者です。