原点に帰ってコロナ禍の今聴きました。

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ソニー・ロリンズ&ハービー・マン

中学に入学した時、親父さんが残してくれたSPレコードを貪るように聴いていたクラシックの音楽を少しでも楽しみたくてブラスバンド部に入部。クラシックのオーケストラも経験したくて朝日ジュニアオーケストラに足を運ぶ事となる。先生に付いていなかった僕はせっせとこのオーケストラに通った。そうすると一緒に演奏している先輩のお姉さんフルート奏者がフルートの指使いや吹き方を教えて下さった。これが本当に楽しかった。

中学3年になる時、このオーケストラの指揮者をしていた「ごうたいじろう」先生が当時日本フィルハーモニーオーケストラで首席フルート奏者をしておられた林りり子先生を紹介して下さった。早速この林先生門下に入門。師曰く「君、音楽高校受験してみたら………?多分受かるよ。」この言葉にスッカリ僕はその気になり。芸大附属音楽高校を受験し学校全体の中学三年生の中で高校受験合格第一号になりました。

さて入学したのは良いのですが、副科のピアノはバイエルの途中。(受験の時はいきなりチェルニーの四十番を丸暗譜で弾き倒した。😅😅ソルフェージュ力はゼロ。

高校1年の後期にソルフェージュの先生外山に「君……後期に落第点を取ったら留年だからネ。」との事。

丁度その頃、打楽器科に大谷和夫君という同級生がいて、たまに彼がピアノを弾いているのを聴いていた僕は凄く不思議だった。何故なら譜面を見ているようではなく思うがままに延々と弾くことが出来る。僕は彼に「君は何の曲を演奏してるんだい?」と聞いてみると、「アドリブだよ。」という。興味津々の僕はビックリし、すぐさま「どうしたら即興演奏が出来るようになるんだい?」と聞いてみた。

「まずは好きなプレイヤーのアドリブをコピーしたら?」とアドバイスしてくれた彼はナント翌日に僕の為にハービー・マンというフルート奏者のアドリブをコピーして持ってきてくれた。

その曲はボビー・ティモンズの「モーニン」。この有名なジャズの曲をキューバ音楽風にアレンジしてあるのだが、譜面を見て‥ビックリ。兎に角音符が多い音符のてんこ盛り状態。

それを見て聴いて吹いて僕は益々興味が湧いて、のめり込んで行くことになるのです。

大谷君に言われたように自分でも好きなプレイヤーのコピーを始める事となるのです。

 

このての音楽は僕自身よくよく聴いてみると、フルートよりサックスの方が僕の好みには合っていたので大谷君に相談に乗ってもらった。名盤であるソニー・ロリンズの「サキソフォン・コロッサスというアルバムを買ってコピーしたらどう?」との事。

その当時の輸入レコードは当時のお金で3500円くらい。今の価値なら2万円位か。

早速「モリタート」マックザナイフをコピーする為に貯金をはたいてソニーのテープ・レコーダー買い込み三日間かけてこの一曲をコピーした。

こんな事を一ヶ月位やっていたか………

いつしか僕のソルフェージュの能力はランクアップしていて落第は免れた……という一席で御座いました。