※[日記]娘・中川果林の師匠である野坂惠子さん逝く。
僕が演奏活動し始めた頃、カメラータ・レコードの井坂紘さんに二十五箏奏者の野坂惠子さんを紹介して頂いた。
野坂惠子さんと一緒に演奏させて頂くと、まるで優しい姉さんのように、決して言葉では無く、彼女の奏でる音で、如何に音楽すれば良いかご教授して下さり、暖かく支えて下さいました。それから僕はすっかり彼女のファンになっていました。
それから数年後、娘が生まれたのですが、僕たち夫婦は迷う事なく、彼女に弟子入りをお願いしました。ですが、箏が弾ける年になったら……という事でしたので、娘には妻のいづみさんがピアノを教えたのですが、多くの親子の師弟関係同様、上手くいかず行き詰ってしまい、ピアノが嫌いになってしまいました。
中学に入学したと同時に待ちに待った野坂先生に正式に入門。以後、彼女は野坂先生を敬愛し夢中で二十五弦箏に没頭し始めました。結果、僕等夫婦の思う壺となりました。
以後、彼女は古典を勉強する為に芸大邦楽科に入学
現在娘・果林はヨーロッパと日本を行き来しております。
野坂惠子さんには僕が知らない沢山の音楽を教えて頂きました。そして娘・果林の師匠にもなって頂き、彼女の心の支えにもなって頂きました。本当に感謝しかありません。
野坂惠子先生…本当に、本当にありがとうございました。[合掌]