角川シネマコンサート〜作曲家:大野雄二さん


40年程前、角川映画から「犬神家の一族」「人間の証明」「野生の証明」などが作られたのだが、これらの作品の作曲家がジャズピアニストの大野雄二氏。
当時、僕は芸大を卒業してすぐにスタジオの仕事をし始めたのだが、一年も経たないある日、コマーシャルの仕事で大野さんと出会い、それからというものスタジオで彼にお会いする度に日々ジャズの音楽で解らない事を彼に質問すると僕に親切に教えて下さった。

その後、僕はフルートではなくアルトサックスを携えて大野雄二トリオへ恐れ多くも乱入したのを覚えている。
随分無謀な挑戦をした物だと今考えたら冷や汗ものだったのだが……又、大野さんにとっては迷惑だったと思うのだが、大野さんは僕が吹くサックスに合わせて下さり数曲吹かせて頂いた。

僕にとっては一生の思い出にと、乱入しのだが、意外にもそれ以後、大野さんは僕をフルート&サックス奏者としてスタジオで雇ってくださり、それ以後、ジャズのコードや歌い方を細かく教えて下さった。
だから今僕がジャズ関係の仕事で演奏できるのは大野さんのお陰に他ならない。
40年振りに当時の映画の劇伴音楽をコンサートで演奏するのだからセリフや動作のキッカケが重要になるのだが、指揮者はほぼ完璧にこなして下さりブラボーでした。

オリジナルの映画で演奏しているミュージシャンは僕とドラムの市原君の二人程になってしまった。
演奏の仕事を始めて50年かあ…………
50周年記念ライブでもしようか…………
ミュージシャンのシーラカンス的な存在になってきましたね‼
(笑)
僕の左耳が使い物にならなくなりクラシックの演奏が出来なくなった今、ジャズの仕事を演奏できるのも大野雄二さんや佐藤允彦さんのお陰……本当に感謝です‼